こんにちは、takaです。
お札が新しく変わるようですね。楽しみです!
今回の記事では、新紙幣がいつから使えるのか、デザイン、それぞれの紙幣の肖像になっている人物などについて詳しく記載していきたいと思います!
早速いきましょう!
新紙幣はいつから使われる?
新紙幣は2024年の上期に刷新されます。
2024年の上期目処なので、延期される場合もあるかもしれません。
一万円札は40年ぶりに、五千円札と千円札は2004年に一新されたので20年ぶりに刷新されることになります。
その前は1984年に変更されたので、約20年周期で紙幣は大きく変更されています。
2021年9月、流通開始が2年半以上も先ですが新紙幣の印刷が始まりました。
その理由は、ATM・自動販売機・お店のレジなど新紙幣を扱う機器のテストを入念にし、障害やトラブルが起きないようにするためです。
紙幣を変更する理由は?
紙幣のデザインを変更する主な理由は、偽造紙幣の対策をするためです。
今回の新紙幣では、高精細の「すき入れ(すかし)」や最新技術を用いた3Dホログラムを導入することで、偽造をより難しくさせています。
紙幣の歴史
1946年(昭和21年)に刷新された紙幣をA券と呼びます。
そして、それ以降変更がある度に、B券・C券とアルファベット順で名称がつけられます。
2021年現在の紙幣(福澤諭吉・樋口一葉・野口英世)はE券と呼ばれています。
A券から5代目ということですね。
なので新紙幣は6代目のF券になります。
紙幣の歴史一覧はこちら
tips!
ちなみに、1945年以前の紙幣はというと、明治中期~1935年(昭和10年)頃までは「甲、乙、丙、丁」、1942年(昭和17年)頃~1945年(昭和20年)頃までは「い、ろ」の記号が利用されていました。
新紙幣のデザインは?
一万円札は「福澤諭吉」から「日本の資本主義の父」と呼ばれた「渋沢栄一」へ変更になります。
今までありがとう諭吉さん。
五千円札は「樋口一葉」から女子教育の先駆者である「津田梅子」に、千円札は「野口英世」から「近代日本医学の父」と言われた「北里柴三郎」に変更されます。
図柄
まずは新紙幣と旧紙幣の図柄を見ていきましょう。
新紙幣の図柄
券種 | 表(肖像) | 裏 |
---|---|---|
新一万円券 | 渋沢栄一 | 東京駅(丸の内駅舎) |
新五千円券 | 津田梅子 | フジ(藤) |
新千円券 | 北里柴三郎 | 富嶽三十六景 ※ |
※富嶽三十六景「神奈川沖浪裏」(葛飾北斎)
旧紙幣の図柄
券種 | 表(肖像) | 裏 |
---|---|---|
新一万円券 | 福澤諭吉 | 鳳凰像 |
新五千円券 | 樋口一様 | 燕子花図 |
新千円券 | 野口英世 | 富士山と桜 |
新紙幣のデザイン
そして気になる新紙幣のデザインはこちら。
新一万円札のデザイン
ホログラムの中には、日本を象徴する桜が入っているのが、地味にポイントです!
新五千円札のデザイン
新千円札のデザイン
新紙幣がダサい?
いやいや、新千円札の裏側の「富嶽三十六景」はTHE 日本っていう感じがしてかっこいいですよね。
ユニバーサルデザイン
新紙幣はデザインが変わるだけでなく、ユニバーサルデザインにも配慮されています。
指の感触で識別できるマークの形状・配置の変更
現在の紙幣にも、視覚障がい者が触ってわかるよう識別マークがあるのですが、全紙幣の表面の右下と左下にマークがあるので、よく触らないとわかりませんでした。
新紙幣では、それぞれの紙幣で識別マークの位置が異なるので、瞬時に紙幣を識別することができます。
数字の大型化
旧紙幣に比べて、新紙幣は数字が大きくなっています。
数字を大きくすることにより、視力の弱い人や漢字を読めない海外の人でも分かりやすいようにしています。
また、一万円札と千円札の区別がしやすいように、アラビア数字の「1」のフォントがそれぞれ異なっています。
「ホログラム」と「すき入れ」位置の変更
旧紙幣では同じ位置でしたが、新紙幣では「ホログラム」と「すき入れ」位置がそれぞれの紙幣で異なっています。
新紙幣のサイズは?
新紙幣はどのくらいのサイズになるのでしょうか?
券種 | 寸法(縦) | 寸法(横) |
---|---|---|
新一万円券 | 76ミリメートル | 160ミリメートル |
新五千円券 | 76ミリメートル | 156ミリメートル |
新千円券 | 76ミリメートル | 160ミリメートル |
新紙幣のサイズは現行の紙幣と同じサイズです。
同じサイズであれば、財布を買い替えたりしなくて大丈夫ですね!
新紙幣の人物について
どのような理由で人物が決まる?
まず紙幣に人物が描かれている理由に、偽造防止があります。
人間は顔の認識能力に長けているため、紙幣に描かれた人物に対する微妙な違和感から偽造を見抜くことにつながります。
そのため紙幣に描かれる人物は、3つの条件をクリアしていることが求められます。
- なるべく精密な写真や絵が残っていること
- 品格があること
- 国民によく知られていること
今回の新紙幣に描かれることになった渋沢栄一と津田梅子、北里柴三郎は、いずれもこれらの条件をクリアしています。
さらに、この3人は「現代の日本にも通じる、普遍的な問題に取り組んだ人物」という点が共通しています。
それでは「渋沢栄一」「津田梅子」「北里柴三郎」がそれぞれどんなことを行った人物なのか見ていきましょう。
渋沢栄一とは?
新一万円札の肖像である渋沢栄一[1840~1931]、出身は埼玉県深谷市血洗島(ちあらいじま)で、農民として生まれました。
1853年に明治維新のきっかけであるペリー来航があるので、まさに激動の時代を生き抜いた人物です。
最後の将軍である一橋慶喜(後の15代将軍となる徳川慶喜)に仕える平岡円四郎に出会い、一橋家に使えました。
慶喜の弟の徳川昭武に随行し、万博博覧会への参加・留学をするため、フランスのパリへ渡航しました。
tips!
長州ファイブをはじめとした海外へ留学へ行った人は、当時の西欧文明に驚愕し、日本の近代化について必要性を感じました。渋沢栄一もその1人です。
当時の西欧は蒸気機関が発明された後で、地下鉄があり、街はガス灯で夜も明るく、日本と圧倒的に文明に差がありました。
明治維新後は政府で働きました。
日本で最初の銀行である第一国立銀行(現みずほ銀行)をはじめとする約500の企業を育て、約600の社会公共事業に関わった人物で、「日本の資本主義の父」と呼ばれています。
渋沢栄一は、2021年のNHL大河ドラマ「青天を衝け」の主人公ですね。
津田梅子とは?
新五千円札の肖像である津田梅子[1864~1929]、出身は東京都新宿区で西洋農学者である幕臣・津田仙の二女として生まれる。
政府が欧米に派遣した「岩倉使節団」に加わりました。女性では初めての留学生の1人です。
「男性と協同して対等に力を発揮できる女性の育成」を目指し、1900年に「女子英学塾(後の津田塾大学)」を創設します。
生涯を、女性の高等教育・地位向上に捧げました。
北里柴三郎とは?
新千円札の肖像である北里柴三郎[1853~1931]、出身は熊本県。
ドイツに留学して細菌学者のコッホに師事し、世界で始めて破傷風菌の培養に成功、治療法を開発しました。
ペストの蔓延していた香港に派遣されて、ペスト菌を発見しました。
大正4年(1915)北里研究所を設立し、大正6年には慶応義塾大学医学科創設に尽力しました。
ノーベル賞を受賞し、近代日本医学の礎を築きました。
「近代医学の父」と呼ばれました。
北里柴三郎についてもっと知りたい方はこちらをどうぞ!
新紙幣の裏側について
財務省が発表している選定利用はこちら
わかりやすく補足など付け加えまとめました。
新一万円札の裏側「東京駅(丸の内駅舎)」とは
東京駅はいわずもがな日本の中心の駅だ。
赤レンガ造りの丸の内口駅舎は建築家・辰野金吾が設計し1914年に竣工した。太平洋戦争のアメリカ軍による東京大空襲で焼失したが、復元工事が進められ2012年にかつての姿を取り戻した。明治・大正期を代表する建築物のひとつとして名高く、2003年に丸の内駅舎は国の重要文化財に指定されています。
今までA十円券・B百円券の国会議事堂、B千円券の法隆寺、B五十円券・C千円券・C五千円券の日本銀行などの建築物が描かれましたが、都道府県名がつく建物は今回が初めてです。
東京駅が選ばれた理由について、財務省の担当者は19年4月9日のJ-CASTニュースで以下のように答えたようです。
「1万円券は基調の色が『茶色』なのですが、裏面のデザインについてもこの基調の色との調和も考慮する必要がありました。他にも偽造防止の点など、さまざまな要素を盛り込んで東京駅に決まりました。
また、昔は空港がなかったので、言ってみれば東京駅が『東京の玄関』にとどまらず『日本の玄関』としての役目も果たしてきたと聞いています」
また東京駅と渋沢栄一の関係として、駅舎は埼玉県深谷市にあった日本煉瓦製造という企業が生産した赤レンガを用いて建造されており、この「日本煉瓦製造」の設立者が渋沢栄一ということがあります。
一万円札は茶色を基調としているので、赤レンガ造りの丸の内口駅舎はうってつけです。
新五千円札の裏側「フジ(藤)」とは
新五千円札の裏側はただのフジ(藤)ではなく、日本固有のフジの一種で、大阪市福島区発祥とされるノダフジが描かれています。
花房が長いのが特徴。
大阪市福島区の春日神社周辺の旧野田村に古くから自生していたとされるのでノダフジです。
古事記や万葉集にも登場し、豊臣秀吉もこのノダフジを見物に訪れたと記録に残っているようです、
「野田の藤」は江戸期、全国的な知名度を誇っており、「吉野の桜」「高雄の紅葉」とともに三大名所と称されました。
開花日が4月17日(最早は4月5日、最遅は4月25日)なので近畿地方にお住まいの方は見に行ってみてはいかがでしょうか。
藤の花言葉は「優しさ・歓迎」です。
五千円札は紫色を基調にしているので、紫色のフジはうってつけです。
新千円札の裏側「富嶽三十六景(神奈川沖浪裏)」とは
「冨嶽(ふがく)三十六景 神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」とは、江戸時代の有名な浮世絵師である葛飾北斎[1760-1849]が描いた木版画です。
現在の東京湾に当たる「神奈川沖」の大波と、その奥の富士山を描いたものです。
幕末以降、色彩豊かな日本の文化を伝えた代表的なものが浮世絵版画です。
当時、世界的に最高水準のフルカラーの印刷物を気軽に手にできる江戸の文化・技術力に世界の人々は驚嘆し、それに用いられた青、特に藍色に対し、欧米では「ジャパンブルー」、ヨーロッパでは葛飾北斎と同じ浮世絵師である歌川広重[1797~1858]に因んで「ヒロシゲブルー」と呼ばれていました。
世界の芸術家たちに影響を与えたことでも知られており、ゴッホやモネなどの著名な画家たちも浮世絵をオマージュした作品を残しています。
千円札は青色を基調にしているので、青色の海と富士山はうってつけです。
新紙幣の偽造防止対策
新紙幣は最新の技術を取り入れて、様々な偽造防止対策がなされています。主な偽造防止対策を見ていきましょう。
高精細すき入れ
現行の「すき入れ」に加えて、新たに高精細なすき入れ模様が導入されます。
最先端技術を用いたホログラム
新一万円札と新五千円札にはストライプタイプのホログラムが新たに導入されます。
新千円札にはパッチタイプのホログラムが新たに導入されます。
見る角度によって肖像の向きが変わって見える3Dホログラム技術は最先端のもので、銀行券への採用は世界初のようです。
記番号についても、現行の最大9桁から10桁への変更が予定されています。
最終選考に残ったが採用されなかった渋沢栄一
渋沢栄一は日本銀行券の肖像の候補者として何度も選ばれました。
日本銀行券C千円券(1963年11月1日発行開始)では肖像候補として最終選考にまで残ったが、当時は偽造防止のため肖像には髭のある人物を使っており、髭のない渋沢栄一を採用することは難しかった。しかし偽造防止の技術が向上し、髭の無い女性や渋沢栄一も使えるようになりました。
旧紙幣は使えなくなるの?
新紙幣が発行されることによって、諭吉さんを筆頭とした旧紙幣が使えなくなることはありません。
「現行の日本銀行券が使えなくなる」などの電話は全て嘘なので、振り込め詐欺などにご注意ください。
まとめ
いかがでしたか。
2024年に新しく新紙幣が発行されるということですが、楽しみですね。
新紙幣の様々な工夫が見られましたね。
今まで3万円のことを「諭吉3人分」と言ってたりしましたが、今後は「栄一3人分」と言うようになるのでしょうね。
違和感しかない…
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