こんにちは、takaです。
急にドードーってどんな鳥か気になりました。
というわけで、めちゃくちゃ調べてみました。
まとめたので、早速見て行ってみましょう!
目次
ドードーの基礎データ
まずはドードーの基礎データを見ていきましょう。
見た目
ドードー(モーリシャスドードー Raphus cucullatus)は体調は1メートルでずんぐりとした体型で、体重は20~30kg程度のハトの仲間です。
灰色または黒っぽい色と記録されています。
巨大なくちばしを持っており鼻孔が大きい。
尾羽はほとんど退化しており、羽があるが飛べなかったそうです。
tips!
「ずんぐりとした体型」というのが定説ですが、これはフラマン人の画家「Roelandt Savery」が1626年ごろに描いたドードーの絵に由来すると説があります。
それより以前の絵では、ドードーは直立した姿勢で書かれているようです。
また死んだ剥製をもとに書いている場合、剥製は皮膚が乾くため鼻孔が開きます。
下の1601年に書かれたおそらく生きている、もしくは死んで間もないドードーのスケッチでは鼻孔が大きく書かれていません。
2006 11 Nature Digest News Featureより 1601 年のドードーのスケッチ
生息地域
ドードー(dodo)は、インド洋南西部に位置するマスカリン諸島のモーリシャス島でポルトガル人によって発見されました。
マスカリン諸島は大陸から遠く離れていたので、独自の生態系が確立されていたのですね。
特にモーリシャス島は「インド洋の貴婦人」と呼ばれる美しい自然を持ち、観光客が多く訪れ、新婚旅行に人気のようです。
モーリシャス島への行き方は、まず羽田空港などからアラブ首長国連邦のドバイに行きます(フライト11時間)。
ドバイからモーリシャスまでが約6時間です。
モーリシャス島の大きさは2,044km2で東京都とほぼ同じ大きさです。
※写真はモーリシャス島の断崖絶壁
モーリシャス島については詳しく知りたい方はこちら
食性
ドードーは果実や木の身を食していたとされています。
特にモーリシャス島にある樹木、タンバラコクと共生関係にあったと言われています。
ドードーと共生していた木、タンバラコク
ドードーが存在していたモーリシャス島には、タンバラコクというアカテツ科の樹木があるのですが、このタンバラコクの種はとても硬く、自然には芽が出ないんです。
タンバラコクの種子をドードーが食べることによって、種子を包んでいる厚さ1.5cmの殻を胃のなかで消化し、フンと共に排出されることで発芽しやすい状態になるようです。
現在のタンバラコクの木を調査すると、樹齢300年より若い木がなく、ドードーが絶滅してから若い木が出てこないと分かったんですね。
現在タンバラコクは絶滅の危機に瀕しています。
tips!
最近モーリシャス島でタンバラコクの若木が再発見され、ドードーがタンバラコクと共生している説は一蹴されたようです。
結局、何を食べていたか詳しくわからないようです。
絶滅した原因
ノロマすぎて手で捕まえられた?
ドードーがいるマスカリン諸島は大陸から隔離されており、独特な生態系でした。そしてドードーは天敵がいないその環境でぬくぬくと進化していきました。
鳥なのに飛べず、巣は地上に作るという始末です。
なので、人間がやってきても全く警戒心がなく(逃げるという概念がないのでしょう)、よちよち歩きなため手で捕まえることができたようです。
ドードーとはポルトガル語で「のろま」を意味する言葉で、それが名前の由来であるらしいです。
船乗りは時に、ドードーがのろまなのでゲームとして棒で叩き殺したりすることもあったそうです。残酷ですね。
google翻訳で日本語で「のろま」と書き、ポルトガル語に翻訳すると「devager」と出ました。
ポルトガル語に詳しい人教えて!
外来種に脅かされる!?
大航海時代、水や食料を補給することは現在よりもはるかに重要でした。モーリシャス島はインド洋の航路において補給ができる重要な島でした。
なので、人間が住めるように人間好みの動物(犬、豚、やぎ)などが島に放たれました。
これは動物が勝手に増えて、次に寄港したとき捕まえて食べられるからです。
その際に船からネズミも島に上陸したようです。
このネズミや犬がドードーの卵を食べたことも絶滅した要因の一つのようです。
地面に巣を作るのが悪いですよね。
ドードーの味は?
てっきりドードーは美味しすぎて乱獲され、絶滅したのかと思いきや、どうやらそうではないようです。
ドードーの肉を煮込むと硬くなり、まずいようです。
当時の船乗りはドードー肉が続くと切れたらしいので、おいしくないのでしょうね。知らんけど。
※ちなみに、美味しすぎて絶滅したのは「リョウコバト」でした。
先述したようにモーリシャス島は、船の補給という点で優れた場所に位置していました。
しかしモーリシャス島には食用となる哺乳類がいません。なのでドードーが仕方なく食用になったのでしょう。
1日に何百羽も捕まえて塩漬けにし船に積み込み保存食にしたようです。
tips!
多くのサイトではドードーはおいしくないと記載されているのですが、実はそれほどまずくないという説があります。
最古の説明書きの一つによるとドードーは「良質の食用肉」とあります。
しかし水夫たちは、特にハト類やオウム類を好んでおり、ドードーは美味だがこってりとして脂っこいので、すぐにうんざりしたという解釈があります。
現在のドードー
絶滅しているのでドードーはいませんが、化石は残っています。
化石はモーリシャス島の沼地などから発見されています。
剥製については、絶滅したのが350年も前なので残っていません。
かつてヨーロッパ大陸にドードーの剥製や生体が持ち込まれたそうですが、ほとんどが捨てられてしまいました。
唯一、イギリスのアシュモレアン博物館には皮膚まで残った標本が残ってましたが、1755年に焼却処分されてしまいました。
tips!
イギリスのアシュモレアン博物館で焼却処分について裏話がある。
偶発的な火事ではなく、劣化により破棄するため故意に火がつけられた。
しかし、勇敢な学芸員は炎の中に飛び込み、標本の一部を完全消失から救っています。
この時に残った体の部分が、1世紀以上にわたって、ドードーに関する極めて重要な遺物として扱われました。
小説でのドードー
ルイス・キャロルが1865年に発表した「不思議の国のアリス」の第3章「ドードー競争と長い尾話」にドードーが登場します。
ここでドードーはコーカス・レースというものを行います。
簡単にあらすじを書くと、
ずぶ濡れになった主人公アリスや、ドードー・ネズミ・鳥などが乾かすためにコーカスレールを行います。
コーカスレースとは、円を描きその上をぐるぐると走るだけの競技?です。
それで服を乾かすようです。
書いておきながら、意味がわからん。
不思議の国のアリスは理解しがたい面白さがありますよね。
コーカスレーすのコーカス(Caucus)は、党員の幹部会。選挙のための、幹部会という政治用語らしいです。
ぐるぐると回って何も進展しないことを皮肉ったのだとか。
ディズニーの「不思議の国のアリス」にもこのコーカスレースの描写があるので見てみてください。
このドードーはあまりノロマではない気がする。
ドードーの歴史
1507年ポルトガル人によってドードーの生息地のマスカリン諸島が発見
1598年本格的にモーリシャス島が調査される。
1662年最後の有力な目撃情報。
1681年絶滅。
1755年最後の標本が消却処分される。
ドードーが17世紀に速やかに絶滅したので、18世紀はドードーの存在自体が疑われていたようです。
1865年ルイスキャロルが「不思議の国のアリス」を発表。
ドードーを使った慣用句
英語圏ではドードー(Dodo)は絶滅したものの象徴としても使われているようです。
(as) dead as dodo という慣用句は、
・完全に死んでいる
・すっかり使われていない
などの意味があるようです。
また、スラングでdodoは「間抜け、役立たず」という意味があったり、
dumb-dodoは、「大ばか者、ひどいばか、どあほ、脳タリン、大間抜け、ぼんくら」という意味があるらしいので、ひどい言われようですね。
参考)
ドードーを一躍有名にした『アリス』の聖地と“as dead as the dodo“
わけあって飛べなくなりました! のろますぎて絶滅したドードー
2006 11 Nature Digest News Feature